2003年度工学院大学 第1部電気工学科

政治システム論(Political Systems)[1307]

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2単位
明田川 融 非常勤講師

最終更新日 : 2003/05/10

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
こころみに、今朝(2002年2月9日)の新聞をひらくと、そこには日本政治の病状がそうとう深刻であることを示す記事でいっぱいです。つまずき続きの「改革」、族議員の影響力拡大(医療制度や道路公団改革への抵抗、アフガニスタン復興支援国際会議へのNGO出席問題への介入などを想起!)、省庁再編後もおとろえるところのない官僚(牛肉偽装事件をきっかけとする雪印再建問題へ介入する農水官僚、あるいは外交の独占に固執しようとする外務官僚)支配、政治のデフレが要因となって好転のきざしが見えない経済、いよいよ深まる失業・雇用不安など。このような暗い時代にあっても自棄的にならず、少しでもマシな政治を構想するにはどうすればよいのでしょうか。その第1歩は、政治の世界、政治の仕組みを理解することです。本講義は、そうした理解の手助けとなることを目的に、以下の予定で行われます。

<授業計画>
1.ガイダンス:政治学は役に立つか?
2.政治権力:誰が、いつ、どのように行使するのか?
3.政治主体(その1):私たちは無力なのか?/政治は数か?
4.政治主体(その2):NGOの今日的意義
5.政治主体(その3):住民投票の叢生
6.政治統合(その1):議員・議会は私たちの代表!
7.政治統合(その2):「政府」をつくる
8.政治組織(その1):官僚の生態学
9.政治組織(その2):派閥と族議員
10.政治変動(その1):選挙(誰に、何で投票するのか?)
11.政治変動(その2):革命と戦争の政治学
12.政治資金:政治を動かすカネ、政治で動くカネ
13.補論:英国マン島(Isle of Man)から眺めた日本政治

<成績評価方法及び水準>
期末試験を実施する。授業への取り組み状況、レポート等の課題提出状況を含めて総合的に評価し、60点以上を得た者に単位を認める。詳しい成績評価方法及び水準については第一回目の授業で説明するので必ず出席すること。

<教科書>
さしあたり、松下圭一『現代政治学』(東京大学出版会)
なお、同書は上梓されてからやや時日が経過しており、刊行時には想定していなかった状況・争点も今日では生起しているので、それらについては板書やプリントなどによりカヴァーしたいと思います。

<参考書>
講義内に適宜紹介します。

<オフィスアワー>
月曜日 12:50〜13:10および14:40〜14:50ならびに16:20〜16:25

<学生へのメッセージ>
講義中の私語、携帯電話・メール送受信お断り!
批判精神・知的好奇心・探求心のある学生さん求む!
注:板書多し!

 

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