2003年度工学院大学 第1部応用化学科
△錯体化学(Coordination Chemistry)[1372]
2単位 渡部 正利 教授
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 錯体化学について学ぶ。無機化学と有機化学の結合した分野なので研究対象としては無限に近い。生物も巧みに錯体を使っている。
以下に具体的な達成目標を示す。 1)配位結合と配位化合物の特徴と性質を理解する。 2)金属錯体の反応性について理解する。 3)有機金属錯体の結合の特徴を理解する。 4)有機金属錯体の反応とその応用を理解する。。 5)生体系における金属錯体の役割について理解する。
- <授業計画>
- 第1週:錯体化学とは 無機金属錯体 有機金属錯体 生物無機金属錯体
第2週:配位立体化学 配位数と立体配置 異性体 第3週:配位化含物の命名法 第4週:配位結合の理論 電子対反発則 第5週:配位結合の理論 分子軌道と錯体 第6週:錯体の磁性 可視吸収スペクトル 第7週:有機反応と無機反応 置換反応と脱離反応 無機錯体における置換反応 第8週:酸・塩基の“かたさ”.“やわらかさ” 第9週:有機金属錯体の結合 典型元素の有機金属錯体 遷移元素の有機金属錯体 第10週:有機金属錯体の基本反応 第11週:有機金属錯体と有機合成 第12週:生体系における金属錯体 第13週:生体分子と金属錯体 第14週:定期試験 適宜、演習問題を課す。
- <成績評価方法及び水準>
- 原則として定期試験(100点)で評価し、演習問題の成績(20点)が良好なものには加点をする。成績評価は、それらの合計点を100点を越えないように規格化して行なう。
- <教科書>
- 「錯体化学の基礎」渡部正利、矢野重信、碇屋隆雄著(講談社サイエンティフィク)
- <参考書>
- 講義の際に紹介する。
- <オフィスアワー>
- 特に指定しない。授業前後の時間および研究室在室中(新宿27階A-2718室)は、質問を歓迎する。但し、常に研究室に在室しているとは限らないのでE-mailを利用するか、来室を事前に連絡すること(ft13023@ns.kogakuin.ac.jp)。
- <学生へのメッセージ>
- 錯体化学はこれまでに多くのノーベル化学賞受賞者を輩出した分野であり、白川英樹、野依良治の両日本人受賞者の業績も錯体化学との関係が深い。無機化学と有機化学の両方に立脚し、周期表を自在に操る錯体化学のダイナミズムを実感してもらいたい。
- <参考ホームページアドレス>
- 鋭意準備中。講義の際に紹介する。
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