2003年度工学院大学 第1部国際基礎工学科
△分子生物学概論(Molecular Biology)[5403]
2単位 三田 オ 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 生物には寿命があり、いつかは死ぬ。しかし生命は親から子へ、そして子から孫へと引き継がれていく。原始生物の誕生から今日まで生命を連綿と引き継いできたのは遺伝子、すなわちDNAの4種類のヌクレオチドの配列に含められた遺伝情報である。急速に進展するバイオサイエンスの知識を得たい学生は、この遺伝情報のメカニズムをしっかりと学ばなければならない。なお、この授業科目を選択するには1年前期の生物学概論を履修していることが望ましい。
- <授業計画>
- 1.分子生物学とその構成要素:細胞,DNA,RNA,タンパク質
2.遺伝情報の保持と伝達:DNAの複製,転写,翻訳 3.原核生物の遺伝要素:大腸菌の遺伝子,バクテリオファージ,プラスミド 4.真核生物の遺伝子とその発現:ゲノムの構造,クロマチン,転写制御機構 5. 〃 :転写後調節,スプライシング,タンパク質の制御 6.分子生物学的方法論:遺伝子工学,宿主とベクター,PCR,個体を用いる方法 7.真核細胞の機能:細胞間相互作用,細胞刺激 8. 〃 :核膜の機能,アポトーシス 9.高次生命現象:細胞の癌化と癌遺伝子,癌抑制遺伝子 10. 〃 :免疫系による認識と反応の分子機構,自然免疫と獲得免疫 11. 〃 :クラススイッチ,抗体機能の多様性の獲得 12.分子生物学の新領域:再生生物学,ES細胞,組織幹細胞 13.まとめ
- <成績評価方法及び水準>
- 指定した課題についてのレポートで5段階評価によりおこなう。
S=90点以上,A=80点以上,B=70点以上,C=60点以上,D=不可
- <教科書>
- 「分子生物学イラストレイテッド(改訂第2版)」田村隆明,山本雅(編)羊土社
- <オフィスアワー>
- 金曜日,4時限目の授業開始前の約30分,八王子キャンパス1号館1階講師室
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